今回はこんな男性のお悩みを解決してきます。
この記事でわかること
- 秋は抜け毛が増えるのかどうか?
- 秋の抜け毛の原因
- 秋の抜け毛対策
夏から秋にかけて抜け毛が増えるような気がすると感じている男性もいるのではないでしょうか?
もちろん髪の毛は毎日抜けるものですが、わたくし自身も「抜けすぎじゃない?」と思った経験があります。
実際に普段美容師としてサロンワークをしていると、お客様からも同じようなお声をいただくのですが秋になると髪の毛は多く抜けるものなのでしょうか?
それとも気のせい?
今回の記事ではその真相と原因、そして今日からできる予防や対策方法について解説していきたいと思います。
また、現役美容師としておすすめする「美容室でできる抜け毛対策」についても解説していきますのでぜひ参考にしてみてください。
目次
秋は抜け毛が多くなるの?
個人差はありますが髪の毛というのは1日に100本前後抜け落ちます。
抜け毛の主な原因は生活習慣や天候・ストレスなどがありますが、秋はさらに毛母細胞の入れ替わりや夏季の紫外線のダメージの蓄積などによって抜け毛が多くなると言われています。
さらに美容師目線で補足させていただくと、夏というのは紫外線だけでなく熱やエアコンによってもダメージの影響を受けやすい状態になっているともいえます。
夏になると髪の毛を明るいカラーにしたりパーマをかけたりと、夏休みや長期の連休のタイミングで普段は出来ないスタイルに挑戦するという方はいませんか?
薬剤によるダメージが髪を敏感な状態にしてしまっていることで蓄積したダメージが秋になって限界を迎えるといったイメージです。
秋に抜け毛が多くなる4つの原因
秋になると抜け毛が増える主な原因は以下の4つです。
秋の抜け毛の原因
- 夏の日光と紫外線ダメージ
- 高温多湿による皮脂汚れ
- 栄養不足
- ストレス
夏の日光と紫外線ダメージ
冒頭でもお伝えしたように夏の紫外線ダメージが髪に蓄積し抜け毛を誘発している可能性があります。
これは夏の紫外線がA波とB波に別れているということが関係しています。
- A波・・・頭皮を突き抜け毛母細胞にまで影響を与える
- B波・・・髪の毛の日焼けや変色を引き起こす
上記のようにB波は波長が短いため髪の表面に作用し表面的なダメージや褐色を引き起こします。
日焼けした際、肌などが赤みを帯びたりシミやそばかすの原因になるのがこのB波。
一方でA波というのは波長が長いため肌の奥まで浸透するのが特徴です。
そのため髪の毛だけでなく地肌の荒れや頭皮環境の悪化、毛母細胞を攻撃し老化を促すとされています。
高温多湿による皮脂汚れ
夏は紫外線の影響だけでなく、気温や湿度により発汗量や皮脂の分泌量が多くなります。
(ちなみに男性の皮脂の分泌量は女性の約2倍とも言われています)
汗や皮脂によって毛穴が詰まり、菌が増殖している状況を放っておくと頭皮の炎症や悪臭を引き起こし頭皮環境が悪化します。
とはいえ日中すぐにシャンプーをしたり頭皮ケアをするというのもなかなか難しく、不衛生になりがち。
頭皮環境が好ましくない状態が続いてしまい、そのまま秋を迎えてしまうと抜け毛は増えてしまいます。
栄誉不足
抜け毛は食習慣の変化によっても栄誉に偏りが出るため増えてしまいがち。
夏は暑さによる食欲不振や冷たいものやあっさりしたものなどのを食べることが増えるため栄誉に偏りが出てしまいやすくなります。
特に夏はビールが進む時期です。
アルコールの過剰摂取は分解時に髪の成長に必要な亜鉛を大量に消費してしまいやすくなり栄養不足にも陥りやすいので注意が必要です。
ストレス
夏は暑さによる体の負担や睡眠の質の低下によって無意識のうちにストレスが溜まりがちです。
ストレスが溜まると自律神経が乱れ血管が収縮します。
血管の収縮は毛母細胞への運搬を滞らせてしまいがちになるため抜け毛が増える要因の一つになってしまうのです。
秋は髪の毛の【換毛期】である
春や秋は人間の換毛期とされています。
換毛期とは?
犬や猫など、毛を持つ動物が季節の変わり目に古い毛が抜け落ちて新しい毛が生え変わる時期のこと。
動物たちが体温調節のために自然に行う生理現象です。
春の場合、就職や進学など環境の変化によってストレスを感じやすくなり自律神経が乱れることで抜け毛が多くなります。
秋においては暑さによる疲労や食生活の変化、前述した紫外線ダメージによるものが抜け毛の要因とされています。
また、夏から秋にかけての気温の低下も自律神経の乱れを引き起こすため抜け毛が多くなるとされています。
この換毛期は200〜300本ほどの抜け毛が発生します。
通常の2〜3倍ほどの量ですが自然現象のため深く心配しすぎなくても大丈夫です。
とはいえしばらく経っても抜け毛がおさまらない場合は要注意。
季節の変わり目がいつまでも続くわけではないので、抜け毛が増え続けるのはそれ以外の原因が考えられます。
秋の抜け毛で要注意な期間
前述したように夏に蓄積したダメージや細胞の入れ替わりなどによって秋の抜け毛は自然現象なので特に心配する必要はありません。
また、ヘアサイクルにおいても7月ごろに休止期に入り毛母細胞への栄養の供給が一旦ストップされます。
このタイミングで成長が止まった髪は3〜4ヶ月間抜け落ちる準備を始め徐々に抜け毛となり抜け落ちてきます。
このタイミングこそが10〜11月ごろであり、夏のダメージと相まって通常よりも抜け毛が多くなるという仕組みです。
期間としては1〜2ヶ月ほど続くものですが、季節の移り変わりに慣れてきたタイミングで抜け毛の本数も減り始め落ち着いてくすのでご安心ください。
とはいえあまりにも長く続く場合はAGAなど何か別のトラブルを疑いましょう。
男性こそ秋の抜け毛対策が必須なわけ
見た目の印象の変化
抜け毛が多くなることで徐々に薄毛になります。
薄毛ににあることで老け込んだ印象や清潔感に欠けた印象になりやすくなります。
もちろん定期的なカットや適切なヘアセットでカバーできる部分はありますが、20代や30代の頃の自分のイメージや印象を他人からのものだけでなく自分自身でも維持したい場合は抜け毛を極力防ぐようにしましょう。
ヘアスタイルの制限
抜け毛が多くなると長さだけでなく髪のボリュームが保ちづらくなります。
ヘアスタイルによってはボリューム感があることで理想的なシルエットを作ることができるものもあるため【なりたい髪型】への制限が出てくるなんてことも。
特にパーマを定期的にかけている男性の場合、ある程度の毛量がないと理想的なカール感(リッジ)を出しづらくなるため最悪パーマができなくなる可能性もあります。
さらに、抜け毛だけでなく加齢によって髪のハリコシも弱くなってくるためトップのふんわり感が損なわれやすくもなります。
ヘアセットがやりにくくなる
抜け毛が多くなり薄毛になると髪の毛がまとまりづらくなりヘアセットが難しくなりがちです。
「束間やボリュームをキープしようハード系のワックス等を使えばいいのでは?」と思う方も入りかもしれません。
ですがそうすることで逆に束感が強く出過ぎてしまい地肌が透けてしまい余計に薄毛に見えてしまうなんてことも。
ボリュームのコントロールやシルエットの維持においても最適なスタイリング剤選びやその方法が難しくなるため徐々にヘアセットをしなくなる、そしてどんどんと老け込んでしまうという負のループに陥ってしまいます。
秋の抜け毛を予防する6つの方法
ところで抜け毛を防ぐにはどんな方法があるんでしょうか?
秋は抜け毛が多くなるもの、とはいえ最低限の抜け毛で抑えることができるようしっかりと対策をしてきましょう!
ここでは主な抜け毛対策として以下の6つについて解説していきます。
ポイント
- バランスの良い食事
- 良質な睡眠の確保
- ストレスを溜めない
- 頭皮環境を健やかに維持する
- カラーやパーマの頻度を見直す
- 美容室でのヘッドスパ
バランスの良い食事
髪の毛の成長には食事による栄養の摂取が欠かせません。
抜け毛を防ぐには髪の主成分であるタンパク質をはじめ、以下のように様々な栄養素をバランスよく摂取していきましょう。
バランスの取れた食事に取り組むためには偏食や加工食品の摂取もなるべく控える必要があります。
外食やコンビニ食が多くなるとどうしても自分好みの食事や濃い味付けのものが多くなり栄誉のバランスが乱れやすくなるため注意しましょう。
良質な睡眠
睡眠不足が続くと成長ホルモンの分泌が低下し髪の成長を妨げる要因になります。
成長ホルモンは夜10時〜深夜2時頃の間に盛んに分泌すると言われているため、この時間に就寝していることが理想ではあります。
とはえいここで重要なのは睡眠時間を含めた睡眠の「質」です。
睡眠時間においては成人男性であれば7〜8時間が理想とされていますが、ここでは睡眠の質についても解説していきます。
良質な睡眠のポイント
- 就寝時間・起床時間を毎日同じ時間にする
- 寝室は暗く、静かで、涼しい環境を整える
- 就寝前はリラックスした状態にする
- 就寝前はカフェイン・アルコールの摂取を控える
- 就寝前のスマホやPC操作は控える
- 就寝前の食事は控え、消化に良いものを食べる
また、睡眠には自律神経のバランスを整える働きがあります。
自律神経のバランスが崩れると、身体機能に悪影響を及ぼし抜け毛の原因にもなることがあります。
ストレスを溜めない
ストレスが蓄積すると自律神経が乱れ抜け毛を含め体に様々な不調を引き起こします。
睡眠時間や趣味の時間の確保、ショッピングに運動、美味しいご飯や食事などストレス解消は人によて様々ですが自分に合った方法でストレスを溜め込まないようにしましょう。
頭皮環境を健やかに維持する
頭皮環境を健やかに維持する上で毎日のシャンプーは欠かせません。
自分の頭皮環境にあったシャンプー選びや、悩みや問題を解決する上で効果的なシャンプー選び。
それだけでなく、正しい方法でシャンプーをすることで頭皮環境を改善し健やかに維持していくことができます。
以下の記事にシャンプーを選ぶ上で最も重要な洗浄成分について解説していますので是非チェックしてみてください。
シャンプーに含まれる界面活性剤の種類と効果を現役美容師が徹底解説
また、抜け毛を防ぎ抜け毛に効果的なシャンプーをピンポイントで探しているという方は以下の記事もチェックしてみてください。
男性の育毛におすすめのシャンプー10選!【現役美容師が徹底解説】
カラーやパーマの頻度を見直す
夏から秋にかけては頭皮が乾燥し敏感な状態になりやすく、カラー剤やパーマ剤によって頭皮にピリついた痛みが生じることも。
頭皮環境の悪化は抜け毛の増加にも直結します。
髪の毛だけでなく頭皮の負担を減らすためにはカラーやパーマの頻度を減らすのも効果的です。
またカラーやパーマをする際はなるべく低刺激の薬剤を使ってもらえるかどうか美容師さんにも相談してみましょう。
トリートメント成分が含まれているものを使用するだけでなく、施術をする際に頭皮保護のための保護スプレー・クリームを使用するなどできる対策はいくつかあります。
美容室でのヘッドスパ
ヘッドスパというと「女性が行うもの」「頭のマッサージ」というイメージがある方もいるかと思います。
もちろんヘッドスパはリラックス効果を得ることができるリラクゼーションメニューでもありますが、頭皮をマッサージすることで血行を促す効果があるというのはご存知でしょうか?
さらにヘッドスパを行う際に使用するシャンプーやジェルというのは専用のものを使って行います。
頭皮環境の改善や髪の成長をサポートする有効成分が豊富に配合されいてる商材を使って行うことで抜け毛を予防し育毛をサポートする効果もあります。
男性の抜け毛にこそ定期的にヘッドスパ行っていきましょう。
秋の抜け毛に関するFAQ
最後に秋の抜け毛に関してお客様からよくいただくご質問についてまとめていきます。
ドライヤーでの抜け毛を減らすポイントは?
シャンプーやスタイリング時と同じくらい気になるのがドライヤーで髪を乾かしている時の抜け毛。
髪の毛や頭皮は自然乾燥させるとヘアダメージの原因や頭皮環境の悪化につながります。
とはいえ濡れた状態の頭皮を温風で一気に乾かすのは頭皮を過剰に乾かしすぎてしまう場合があります。
そのため、ドライヤーで髪を乾かす際は以下の点に注意して頭皮へのダメージを最小限に抑え抜け毛予防に繋げていきましょう。
ドライヤーを使う際のポイント
- 頭皮ローションを使って地肌を保湿する
- 事前のタオルドライをしっかりしてドライヤーの時間を短縮する
- ドライヤーは頭皮から20cmほど離して振りながら風を当てる
- 仕上げに冷風を当てて地肌を引き締める
抜け毛対策として最適なヘッドスパの頻度は?
抜け毛を防ぐにはヘッドスパが効果的ですが頻繁に行うとかえって頭皮にダメージを与えてしまい炎症等の原因になりかねません。
目安となる周期は1ヶ月がおすすめ。
肌には新しい皮膚に生まれ変わる「ターンオーバー」という仕組み上がります。
ターンオーバーは皮膚の基底層作られた新しい表皮細胞が少しずつ押し上げられて角質細胞となり、古くなった角質細胞が垢やフケとして剥がれ落ちるのですが、正常な頭皮であれば28日ほどが周期とされています。
このタイミングでヘッドスパを行うことでより効果を実感することができます。
とはいえこのターンオーバーは年齢によっても変わり、30~40代だと約45日ほどと言われています。
毎日髪の毛が抜け続けると薄毛になりませんか?
通常であれば毎日100本前後、秋になるとその2〜3倍と言われていますが、こんなに毎日抜けると薄毛ににあるのではと心配な男性もいらっしゃるかと思います。
とはいえ頭皮全体には約10万本の髪の毛があります。
その10万本の中には毎日抜ける毛もあれば、一方で毎日生えてくる髪の毛や伸びている髪の毛もあります。
抜け落ちる以上の髪の毛が毎日成長しているため安心してください。
スタイリングのつけすぎは抜け毛の原因になりますか?
スタイリング剤自体が抜け毛の原因いなることはありません。
とはいえスタイリング剤の成分が頭皮に付着し毛穴を詰まらせてしまうと皮脂の分泌が妨げられ炎症等が起こり抜け毛の原因になる場合があります。
また、スタイリング剤の成分が頭皮に付着することで頭皮に刺激を与えかぶれやかゆみの原因になる場合もあります。
スタイリング剤をつけた日はしっかりとシャンプーをし、髪の毛だけでなく頭皮についた余分な油分や成分をしっかりと洗い流しましょう。
髪の毛を毎日縛っていると抜け毛は増えますか?
男性の中にはミディアム〜ロングヘアで毎日縛っている方もいらっしゃいますよね?
結ぶこと自体が直接的に抜け毛につながることはありません。
とはいえ長時間縛っていたり強いテンションで引っ張っていたりすることで血行不良になるだけでなく、毛根への負担がが増える可能性はあります。
対策としては結ぶ強さを弱めたり時間を短くしたりするなど、毛根への負担を最小限に抑えるようにしましょう。
帽子をよくかぶっていると抜け毛は増えますか?
帽子をかぶること自体抜け毛が増える原因になるわけではありません。
とはいえ長時間帽子をかぶることで頭皮が蒸れ雑菌の繁殖や頭皮の炎症等の原因になる場合がます。
また、締めつけの強い帽子の場合、血行不良を引き起こし髪の成長に必要な栄養を十分に毛根に運搬することができなくなる可能性はあります。
まとめ【秋の抜け毛対策をしっかりと!】
今回は秋の抜け毛に関する原因や特徴、対策について解説させていただきました。
毎日髪の毛は抜けるものの、いつも以上に抜け毛が増える秋というのは不安になるお客様も多くいらっしゃいます。
この時期だからこそいつも以上に抜け毛対策を行い健やかな頭皮環境を維持できるよう注意をしていきましょう。