今回はこんな男性のお悩みを解決していきます。
この記事でわかること
- 頭皮のかゆみと薄毛の関係
- 頭皮のかゆみの原因
- かゆみを予防し改善する方法
頭皮のかゆみが続いているとはげてしまうのではと心配になる方もいるかもしれません。
私もメンズ専門の美容師として普段から多くの男性のお客様のカットを担当させていただいていますが、30代に差し掛かかると抜け毛や薄毛を気にし始める方が多いように思います。
年齢とともに白髪や抜け毛、髪のボリュームなども気になるところではありますが、男性にとってはなんといっても一番気掛かりなのが薄毛ですよね。
今回の記事では頭皮のかゆみと薄毛の関係、そして頭皮がかゆくなる原因について解説していきます。
自宅でもできるケアについてもご紹介していきますのでぜひ参考にしてみてください。
目次
頭皮のかゆみははげる可能性あり
結論から言うと頭皮のがかゆいからといってそれが薄毛の原因になるとは言い切れません。
なぜならかゆみの原因や薄毛の原因はそのほかにいくつかあるからです。
そもそも頭皮がかゆくなる原因はの地肌の乾燥していたり皮脂の過剰分泌によるものが多く、頭皮環境が悪化していることで起こります。
頭皮の乾燥は血行不良を招き髪の成長を阻害し、皮脂の過剰分泌は毛穴の皮脂埋まりの原因にもなるため同じく髪の成長を妨げるリスクが高くなるんです。
つまり頭皮環境が悪化すると抜け毛を引き起こす可能性があるということ。
とはいえ安心していただきたいのは適切な対策を行うことでそのリスクを下げることはも可能だということです。
まずはしっかりと頭皮環境が悪化している原因を知って、正しく対策をとり薄毛になるリスクを下げていきましょう!
頭皮がかゆくなる3つ原因
前述したように頭皮のかゆみは乾燥や皮脂の過剰分泌など何かしらのトラブルが起きている可能性があります。
ここでは主なかゆみの原因3つをご紹介してきます。
頭皮がかゆくなる3つの原因
- 頭皮の乾燥
- 頭皮の荒れ・炎症・かぶれ
- 皮脂の過剰分泌
頭皮の乾燥
頭皮の皮脂が不足し乾燥すると、かゆみやフケが生じます。
皮脂は頭皮のバリア機能を担っていて外的な刺激や異物の侵入を防ぐ働きがあります。
つまりなんらかの原因で皮脂が不足すると頭皮が敏感な状態となってしまい、アレルゲンや菌などの侵入が容易になることでアレルギー反応からかゆみやフケが起きやすくなります。
日常生活において頭皮が乾燥を引き起こす要因には下記のようなものがあります。
- 過剰なシャンプー
- 間違ったシャンプー選び
- シャンプー時のお湯の温度
- ドライヤーの使い方
- 冬場の乾燥(室内の暖房等)
後ほど対策方法についても解説いたしますね!
頭皮の荒れ・炎症・かぶれ
男性の中にはカラーやパーマなど、薬剤を使った施術を定期的におこなているとう方も多いのではないでしょうか?
近年、美容室で使用する薬剤は成分が良くなり地肌に優しいものも多くなってきました。
とはいえ誤解しないでいただきたいのは決して頭皮にいものではないということ。
もし美容室でこういった施術のあと自宅に帰っても痛みやかゆみなどが治らない場合はなんらかの成分がアレルギー反応をお越し炎症を誘発している可能性があります。
初めてヘアカラーをする場合、もしくは初めての美容室でヘアカラーをする際(美容室によって使用する薬剤が異なるため)はパッチテストを行い事前に炎症の有無を確認することや、頭皮に違和感がある場合は美容室での薬剤施術を行わないようにしましょう。
(無理に行うことでさらに炎症がひどくなり被れる場合もあります。)
またシャンプーも同様で配合されている成分の何かが反応しトラブルを引き起こしている可能性もあります。
そのため洗髪後の違和感が変わらないようであれば別のシャンプーに変えてみましょう。
かゆみや痛みなどの自覚症状はなくても何かしらの頭皮トラブルが起こっている方は多くいらっしゃいます。
皮脂の過剰分泌
皮脂が不足すると乾燥によるかゆみにつながりますが、反対に過剰に分泌された場合もかゆみの原因になります。
過剰分泌により酸化した皮脂は、皮脂を餌とする常在菌の異常な繁殖につながり肌を刺激する脂肪酸を生成します。
特に男性は女性に比べて皮脂の分泌量が多いためかゆが起こりやすいというのも一つの特徴。
皮脂の過剰分泌は下記の要因で起こりやすいためぜひチェックしておきましょう!
- 脂質に偏った食事
- 過度なストレス
- お酒の飲み過ぎや喫煙
- 不十分な洗髪
(誤ったシャンプー選び、方法)
特に夏場は気温も高く皮脂の分泌も盛んになります。
さらにシャンプーの「しすぎ」でも皮脂の過剰分泌につながる場合もあるため十分に気をつけていきたいですね!
こちらに関しても対策の部分で後ほど解説していきます!
頭皮のかゆみを防ぐ方法
具体的にはどんな対策をすればいいでしょうか?
ここでは頭皮の乾燥・皮脂の過剰分泌・炎症やかぶれを防ぐ方法について解説してきます。
普段の生活習慣の改善や、毎日使用するケアアイテムを選び方、ちょっとしたプラスアルファのポイントを抑えるでけで改善できるものばかりですのでぜひ参考にしてみてください。
シャンプー選びを見直す
シャンプーには髪の毛や頭皮の皮脂よ汚れを落とす洗浄成分(界面活性剤)が含まれています。
この洗浄成分は洗浄力が強いものからマイルドなもの、汚れを落としつつも程度な潤いを残すもの様々あります。
頭皮の汚れや髪の汚れというのは人によって個人差がありますし、スタイリング剤の有無や発汗量・皮脂の分泌量など日によっても変わります。
例えば頭皮環境を無視して毎日洗浄力が強いものを使い続けてしまうと頭皮に潤いがなくなり乾燥状態になり、乾燥の状態がひどくなると防衛反応として体は皮脂を分泌するようになり洗えば洗うほど皮脂が多くなる場合もあります。
その一方で洗浄力の弱いものを使い続けることで頭皮に皮脂が残留してしまい、毛穴の皮脂詰まり・頭皮の炎症の原因にもなります。
毎日シャンプーしてもどうも改善しないと感じている方はシャンプー選びが間違っている可能性があります。
以下の記事では洗浄成分についてまとめていますので、ぜひシャンプーを選ぶ際の参考にしてみてください。
シャンプーに含まれる界面活性剤の種類と効果を現役美容師が徹底解説
- 頭皮の乾燥が気になる男性におすすめのシャンプーはこちら。
頭皮が乾燥する男性におすすめのシャンプー10選!現役美容師が解説 - 頭皮のベタつきが気になる男性におすすめのシャンプーはこちら。
頭皮のベタつきに最適なメンズシャンプーおすすめランキング20選!
年代別のおおすすめシャンプーはこちらにまとめていますので合わせて参考にしてみてください!
- 20代男性におすすめのシャンプーはこちら
20代におすすめのメンズシャンプー10選!メンズ専門美容師が解説 - 30代男性におすすめのシャンプーはこちら
30代メンズにおすすめのシャンプー20選!頭皮の悩みはこれで解決 - 40代男性におすすめのシャンプーはこちら
40代におすすめのメンズシャンプー10選【加齢による悩みを解決】 - 50代男性におすすめのシャンプーはこちら
50代男性におすすめのシャンプー12選【メンズ専門美容師が解説】
シャンプーの方法を見直す
正しいシャンプーを選んだら次はシャンプーの手順を確認していきましょう!
普段お客様のお話を聞いていると正しく洗えている方は少ない印象です。
以下の手順で洗うことで、シャンプーの効果を最大限に活かすことができますのでぜひ確認してみてください。
- 予洗いは丁寧に
- シャンプーはしっかりと泡立てる
- 指や爪は立てず、指の腹でマッサージするように洗う
- お湯の温度は36〜38度のぬるま湯
- すすぎは時間をかけて丁寧に
シャンプーは原液のまま地肌につけてしまうと刺激を与えてしまう場合があるためしっかりと泡立ててから洗うようにしましょう。
しっかりとと泡立てることで少量のシャンプーでも汚れを叱りとキャッチしてくれるほか、髪の毛同士の摩擦の軽減にもなりダメージ緩和にもつながります。
お湯の温度は熱すぎると頭皮が乾燥しやすくなるため寒くない程度のぬるま湯で洗うのがポイントです。
また、見落としがちなのが最後のすすぎ。
泡が落ちたからOKではなく、時間をかけて念入りにすすぐようにしましょう。
シャンプーの成分が頭皮の残留してしまうと炎症の原因になる場合もあります。
頭皮ローションを使う
最適なシャンプーで洗ったとはいえ頭皮は乾燥しやすくなっています。
特にシャンプー後にドライヤーで乾かすと地肌の水分を一気に奪ってしまうため乾燥を促す場合もあります。
その際に最適なのが頭皮ローションです。
イメージとしては洗顔後の化粧水、保湿をして乾燥を防ぐ効果があります。
もちろん頭皮に効果的な有効成分も含まれているため健やかな頭皮環境の維持には欠かせないケアアイテムなので積極的に使っていきましょう。
スカルプトリートメントを使う
スカルプトリートメントは頭皮ケアに特化したスカルプケア商品です。
髪の毛だけでなく頭皮に直接塗布することで保湿はもちろん炎症を抑える効果やフケ・かゆみを防ぐことで地肌を健やかな状態に導いてくれます。
頭皮が整うことで髪の成長にもアプローチしてくれるためハリコシアップや抜け毛の防止につなが事も男性には嬉しいポイントです。
メンズ向けのスカルプトリートメント10選【現役美容師が厳選紹介】
ドライヤーの使い方を見直す
男性の中には髪が短いからとドライヤーを使わず自然乾燥させているという方もいるかもしれません。
とはいえ自然乾燥は水分が蒸発する際に髪の毛や頭皮の潤いまで奪い取ってしまうため乾燥を引き起こしかゆみの原因になります。
シャンプーをしているけれど翌朝には頭皮がかゆいという方は自然乾燥が原因の可能性があります。
シャンプー後はしっかりとタオルドライをしなるべくオドライヤーの風によって乾燥させてしまわないよう以下の手順に沿って手早く乾かしていきましょう。
ドライヤーの正しい乾かし方
- タオルドライをしっかりとしある程度水分をとっておく
- 根元を指の腹で擦りながら地肌に風をあて乾かす
- 根元が乾いてきたら昼間から毛先を乾かす
- 仕上げに冷風を当てキューティクルが整える
- ドライヤーを振りながら同じ場所に風を当てないようにする
- 地肌から20センチほど離して風を当てる
乾かさないのもダメですが乾かしすぎ(温風の当てすぎ)も乾燥の原因、つまりかゆみの原因になるため注意が必要です。
食生活を見直す
かゆみの原因である皮脂の過剰な分泌は脂質・糖質の摂りすぎにあります。
重要なのはさまざまな栄養素をバランスよく摂取すること。
特に頭皮や髪を構築する主成分はタンパク質、良質なタンパク質を中心とした食事を意識して摂ることで髪の毛はもちろん健やかな頭皮環境の維持に効果的です。
脂質や糖質は摂りすぎないようにし、以下のような栄養素(食材)をバランスよく毎日に食事の中に取り入れていきましょう。
生活習慣を改善する
頭皮のかゆみの原因である皮脂バランスの乱れは生活習慣の悪化によるホルモンバランスの乱れによっても起こります。
つまり日々の生活習慣をよりよく改善することでも抑制することができるということです。
ホルモンバランスを乱す要因になる以下のような生活習慣に思い当たる方は今日から改善していきましょう!
注意ポイント
- 睡眠不足
- 過度な飲酒
- 喫煙
- 過剰なストレス
頭皮のかゆみを放置することで起こるトラブル
前述したように頭皮のかゆみは抜け毛を引き起こし薄毛につながる恐れがあります。
そして薄毛だけでなく様々なトラブルの要因になる可能性があるため注意をしましょう。
ここでは頭皮のかゆみが引き起こす薄毛以外のトラブルにいて解説していきます。
かゆみの悪化と炎症
かゆいからといってかきむしったり力一杯ゴシゴシとシャンプーをしてしまうと傷になりそこに菌が入ることで化膿したりかさぶたができてしまいます。
見た目の印象だけでなく痛みを伴う場合があるので注意しましょう。
頭皮の炎症が起こるとカラーやパーマなどの薬剤を使った背術ができなくなる場合や、シャンプーでさらに頭皮が荒れてしまう場合があります。
湿疹
頭皮のバリア機能が低下することで湿疹ができると水ぶくれや腫れなどができてしまい更なるかゆみやふけを引き起こします。
美容室でのカラーやパーマ後、かゆみが出た後に湿疹が出てしまった場合は薬剤による湿疹の場合があります。
薬剤が合わなかった可能性もありますがいつもと同じ美容室・同じ薬剤でもその日の体調によって症状が出てしまう場合もあります。
その場合は病院で適切な治療を受けましょう。
脂漏生皮膚炎の疑い
かゆみの原因が皮脂の過剰分泌であった場合、放っておくと脂漏生皮膚炎という病気にかかる場合があります。
脂漏生皮膚炎によるかゆみや毛穴の炎症によって抜け毛が増えるほか発毛にも悪影響を与えます。
脂漏性皮膚炎によって髪が抜けても、そのまま薄毛が進行するわけではありません。
とはいえ炎症が治まるまでは、健康な髪が生えづらくなるため注意が必要です。
生活の質が低下
頭皮のかゆみは集中力の低下や睡眠の質の低下を引き起こし、健やか日常生活に支障をきたします。
長期間にわたり続くかゆみは精神的なストレスを感じ、うつ病などの原因となる可能性も否定できません。
特に接客業の方や飲食業の方は気をつけていきたいですね!
頭皮のかゆみに対処する方法
大前提として前述したような方法で頭皮のかゆみを防ぐことは重要です。
とはいえ不意にかゆみに襲われた場合そのままにしておくと更なるトラブルに繋がりません。
ここでは頭皮のかゆみを抑える方法についてご紹介していきます。
- 頭皮を冷やす
冷たいタオルなどで地肌を冷やすことでかゆみは治る場合があります。
タオルに保冷剤をくるんで患部にあてるのも効果的。 - 頭皮の清潔を保つ
すぐにシャンプーできる場合はシャンプーで地肌を清潔に。
美容室にシャンプーだけしに行くのも十分ありです。 - ステロイド外用薬を使用する
炎症やかゆみの鎮静化に効果的。
ローションタイプがおすすめです。 - 抗ヒスタミン外用薬を使用する
急な発汗に伴う一過性のかゆみに効果的。
様々な皮膚の炎症やかゆみを伴う症状に対し有効。
美容室では「頭皮のかゆみが気になります」とお伝えいただくと、効果的な有効成分が含まれたシャンプーでしっかりと洗わせていただきますので是非お気軽にお伝えしてみてください。
薄毛を防ぎ若々しく見せる方法
頭皮のかゆみによる薄毛を心配されている方の中には、薄毛を抑え若々しい印象でいたいという方が多いはず。
ファッションや身だしなみ(肌・眉・爪・香り)はもちろん髪型というのは年齢を感じさせやすい反面、正しく向き合うことで若々しさを演出する上でも重要なポイントです。
そこでここでは美容師が提案する「若々しい印象を演出する方法」をご紹介していきます。
定期的にカットする
男性の場合、一般的にショートやベリーショートが多いため少しの伸びが見た目の印象と全体のバランスを崩しやすいという特徴があります。
特に耳割や襟足部分はくせが出やすく乱れた印象を与えてしまいがち。
定期的にカットすることでシルエットの維持と伸び切った感をなくすことで若々しい印象を演出することができます。
周期としては1ヶ月前後が最適です。
パサつきを抑えツヤ感を出す
髪の毛は肌と同じように年齢とともにパサつきやすくなります。
パサパサとした髪はまとまりも悪くなり乱れた印象に。
外出する際や仕事の際はスタイリング剤を使用し適度なまとまりとツヤ感をプラスしましょう。
とはいえやりすぎ・つけすぎはベタついた印象になりやすいため逆効果になる場合もあります。
TPOに合わせたヘアセットを心がけましょう。
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髪の乾燥ケアには何を使えばいいの?男性におすすめのアイテムを紹介
シルエットにメリハリをつける
他人から見た印象というのは横顔や後ろからのシルエットで7〜8割ほど決まると言われています。
その際好印象なのはひし形のシルエット。
トップにボリューム感がありハチ周りはタイトに抑えられたシルエットが理想です。
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髪のボリュームに悩む男性必見!原因と対策を現役美容師が徹底解説!
トレンドを取り入れた髪型を選ぶ
最新のトレンドを取り入れることで、若々しい印象を与えることができます。
「どんな髪型にすればいいかわからない・・・」そんな場合はぜひ美容師さんに相談してみましょう。
とはいえ年齢によって白髪やボリューム感など髪型に最適な髪質であるかどうかの見極めも重要です。
トレンドを抑えつつも年齢に合わせた髪型を選びましょう。
白髪に対するケア
白髪が出てくと染めなくてはと思う方もいるかもしれません。
もちろん染めるというのも一つの方法ですが、あまり黒々としすぎるのにも抵抗があるという方もいらっしゃるのではないでしょうか?
白髪に対するアプローチには活かすという方法と馴染ませるという方法もあります。
白髪を活かした髪型にするというのはもちろん、カラートリートメントなどでしっかり染めすぎないよ黒髪に馴染ませることで自然な印象にすることも可能です。
もちろん白髪を染める上でも自然な黒髪のような色味や、少しブラウン味のある色味などさまざまなバリエーションがあります。
どのくらいで白髪に対してケアができるか(美容室に行けるか)を考え、自分にあったアプローチをしてきましょう。
男性におすすめの白髪染めシャンプー5選【現役メンズ美容師が紹介】
まとめ【頭皮のかゆみは薄毛になる要因】
今回は頭皮のかゆみと薄毛の関係についてお話しさせていただきました。
男性にとってセンシティブな悩みの一つである薄毛は年齢問わず多くの方が気にされているのではないでしょうか?
頭皮のかゆみは直接的に薄毛の原因ではありませんが、そのままにしておくことで抜け毛が増える可能性はあります。
正しい頭皮ケアと生活習慣で薄毛のリスクを減らしていきましょう!