
今回はこんな男性のお悩みを解決していきます。
この記事でわかること
- ヘアカラーの色が落ちる原因
- ヘアカラーを長持ちさせるポイント
- ヘアカラーの色持ちをよくするシャンプー
「ヘアカラーを長持ちさせたい」
こんな風に美容室でのヘアカラー後、染めたての色をなるべく長く維持したいと思ったことはありませんか?
せっかく理想通りの髪色に染まったのにすぐに色が抜けてしまうとガッカリしてしまいますよね。
実はシャンプー選びとヘアカラーの色持ちが密接に関係しているというのはご存知でしょうか?
もしかしたら毎日シャンプーはしているものの、間違ったシャンプーを使っていることでかえって褪色を促してしまっている可能性もあります。
シャンプーで頭皮と髪のケアをしつつ、ヘアカラーも長持ちさせることができればいいですよね!
そこで今回はヘアカラーを長持ちさせる上でおすすめのシャンプーをご紹介させていただきます。
実際におすすめのシャンプーもご紹介させていただきますが合わせて色持ちに最適なシャンプーの特徴も解説させていただくので数あるシャンプーの中から自分に合った一本を見つける目安にもなるかと思います。
ヘアカラーを長く楽しみたい方はぜひ最後まで読んでみてください!
目次
ヘアカラーの色落ちは防げるのか?

「美容室で染めたヘアカラーをなるべく長持ちさせたい」というのは多くの方が一度は思ったことがあるかと思います。
もちろん私も現役の美容師として長持ちさせたいと思いながら施術を行っています。
結論から言うとヘアカラーの色落ちを完全に防ぐと言うことはできません。
もちろんカラー剤の種類や明るさ、色味によっては落ちにくいものもあります。
とはいえ髪の毛が染まる仕組み上、半永久的に色落ちさせず染めた手の状態を維持させるというのは難しいのが現実。
とはいえ色落ちを完全に防ぐことはできなくとも、なるべく色落ちしないよう長持ちさせるということは可能です。
今回の記事ではその方法やコツについてお伝えしています。

ヘアカラーが色落ちする理由

へかカラーが色落ちする理由は主に以下の2つです。
ヘアカラーが色落ちする理由
- キューティクルの損傷
- 色素(染料)の流出
髪の表面はウロコ状のキューティクルという組織で覆われています。
本来健康なキューティクルはしっかりと閉じているため髪の内部にある水分や潤い、カラーの色素を守っています。
とはいえ日々の様々な要因で髪の毛がダメージを受けるとキューティクルが開いてしまい、そこから色素が外に流れてしまうのです。
ヘアカラー維持のために日常生活において注意すべき点には以下のようなものがあります。
日常生活において注意すべき点
- シャンプー
- 熱ダメージ
- 紫外線ダメージ
- 海やプール
ヘアカラーが色落ちする要因①:シャンプー
シャンプーには汗や皮脂などの汚れを落とす洗浄成分が含まれています。
もちろん必要な成分ではあるのですが、洗浄成分には開いたキューティクルから髪の毛内部の色素までも洗い流してしまう作用があります。
特に洗浄力が強いシャンプーにおいてはそのリスクも高くなり、知らず知らずのうちに褪色を促進している可能性も。
特にシャンプー中はす髪の毛が濡れている状態でキューティクルは開いている状態です。
泡立ちが不十分でも髪の毛同士が擦れることで摩擦によるダメージが生じます。
ヘアダメージの促進もキューティクルは損傷につながり色落ちを促してしまいます。
ヘアカラーが色落ちする要因②:熱ダメージ
ドライヤーやヘアアイロン、コテなどの熱も、ヘアカラーの色落ちを早める原因に。
シャンプー後の自然乾燥は頭皮環境の悪化やヘアダメージにつながるためしっかりとドライヤーで乾かす必要があります。
とはいえドライヤーやアイロン・コテの熱は髪内部の水分が蒸発さえ、髪のタンパク質を変性させるタンパク質変性という現象引き起こします。
これにより、キューティクルがさらに剥がれやすくなったり、髪内部の結合が壊れたりすることで、色素が流出しやすくなります。
また、熱によってカラー剤の色素が直接変性し、本来の色味から変化してしまうこともあるため普段からコテやアイロンを常用されている方は注意しましょう。
ヘアカラーが色落ちする要因③:紫外線ダメージ
紫外線には髪の主成分であるタンパク質を変性させるだけでなく、カラー剤の色素そのものを分解する作用があります。
これにより、染めた色が薄くなったり変色したりすることがあります。
特に、夏場の強い日差しや、屋外での活動が多い方は、紫外線による色落ちが顕著に現れることがあるためしっかりとした対策が必要です。
また、紫外線は髪のキューティクルを傷つけ、剥がれやすくするため、結果的に色素が流出しやすい状態にしてしまいます。
特にアッシュ系やマット系などの寒色系のカラーは影響を受けやすいです。
ヘアカラーが色落ちする要因④:海やプール
プールに含まれる塩素は、髪のキューティクルを傷つけ髪の内部の色素を分解する作用があります。
特にプールの水はアルカリ性に近いことが多く髪がアルカリ性に傾きやすくなります。
そうするとキューティクルが開きやすくなり色素が流出しやすくなる原因に。
海水に含まれる塩分も、髪の水分を奪い、乾燥とダメージを促進することで、カラーの色持ちを悪くします。
夏はこういったレジャーやアクティビティが増えますが、紫外線対策と合わせてしっかりと対策を行うようにしましょう。
ヘアカラーを長持ちさせるためのシャンプーの重要性
前述したようにヘアカラーの褪色にはシャンプーが大きく関係しています。
もちろん頭皮の汗や皮脂、髪の毛についたワックスなどの油分を落とすためには毎日のシャンプーが必要不可欠。
とはいえ洗浄力の強いシャンプーや泡立ちの弱いシャンプーを使うことで無意識のうちにカラーの褪色を促している可能性があるんです。
特に男性は皮脂の分泌量が多く、油分の強いスタイリング剤が多くあります。
そのため男性専用として販売されているシャンプーには洗浄力が強いものが多く、注意しなければカラーの褪色を促すシャンプーを選んでしまいがち。
毎日使うものだからこそ、最適なシャンプーを選ぶことでヘアダメージのケアや頭皮環境を最適化に繋げることができます。
それだけでなくヘアカラーにおいても色味を長持ちさせることができるためヘアカラーをされている男性はシャンプー選びも慎重に行いましょう。
ヘアカラーが長持ちするシャンプーの特徴

シャンプーには市販で購入できるものや美容室で購入できるいわゆるサロン専売品などもあるため「どれがいいのかわからない」という方も多くいらっしゃるかと思います。
ここではそんな沢山のシャンプーからヘアカラーのもちをよくするシャンプーの特徴について解説しています。

ヘアカラーが長持ちするシャンプーのポイント
- アミノ酸系洗浄成分であること
- phが弱酸性であること
- ダメージ補修成分配合であること
- 紫外線対策になる成分が配合されていること
- シリコンの有無
アミノ酸系洗浄成分配合であること
洗浄力が強すぎるシャンプーの場合、頭皮や髪の汚れと一緒に髪の毛内部にある色素まで洗い流してしまう場合があります。
そのため洗浄成分においてはマイルドな洗浄力で頭皮と髪に優しいアミノ酸系洗浄成分がおすすめです。
アミノ酸系洗浄成分であれば必要な潤いや油分を奪いすぎず、色落ちを防ぐ効果を期待することができます。
同じくマイルドな洗浄力が特徴なベタイン系洗浄成分だと、男性特有の皮脂汚れを落としきれず返って頭皮環境の悪化につながる場合もあります。
色落ちだけでなくご自身の頭皮環境踏まえたシャンプー選びをしていきましょう。

シャンプーに含まれる界面活性剤の種類と効果を現役美容師が徹底解説
phが弱酸性であること
カラーリング後の髪はアルカリ性に傾いています。
弱酸性のシャンプーは、開いたキューティクルを閉じ、正常な髪の状態を維持する効果があります。
これによってヘアダメージを抑え染料の流出を防ぎ、色持ちを良くします。
こういったシャンプーの多くはパッケージに「弱酸性」と記載されているため選ぶ際はチェックしてみてください。
目安としてはph4.5〜5.5くらいがおすすめです。
ダメージ補修成分配合であること
ヘアカラーは髪の表面にあるキューティクルを開くためダメージを避けることはできません。
そのためヘアカラー後の髪の毛はキューティクルが剥がれやすなり染料が流出しやすい無防備な状態になっています。
こういったダメージの進行をを防ぐためにはケラチン、コラーゲン、ヒアルロン酸、セラミドなどのダメージ補修成分が配合されているシャンプーを選ぶことが重要です。
髪の内部から補強することでダメージによる色落ちを防ぐ効果を期待することができます。
紫外線対策になる成分が配合されていること
紫外線は色落ちの大きな原因の一つです。
夏場など紫外線量が多くなる時期はメトキシケイヒ酸エチルヘキシルなどの紫外線吸収剤や、植物由来のエキスなど、紫外線から髪を守る成分が配合されているシャンプーもおすすめです。
シリコンの有無
シリコンは髪の表面をコーティングすることで指通りを良くし絡まりによるダメージ緩和や熱から保護したりする効果があります。
ノンシリコンシャンプーが話題になったこともあり「シリコンは良くない」というイメージをお持ちの方もいらっしゃるかもしれません。
とはいえある程度のシリコンはヘアケアにおいて必要で、特にカラーケアにおいてはシリコンがキューティクルを整えることで染料の流出を防ぐ効果も期待できるため、一概に避ける必要はありません。
ただし、猫っ毛の方や細く軟毛の男性の場合しとりとしすぎることで重く感じることがあります。
ご自身の髪質や希望のスタイル、ヘアセットのしやすさ等も考慮し合うものを選びましょう。
ヘアカラーが長持ちするおすすめシャンプー5選【現役美容師が厳選】

ここでは実際にカラーを長持ちさせる上で効果的なシャンプーをご紹介していきます。
使用感は人によって異なりますので参考程度に見ていただけると幸いです!

花王 THE ANSWER

主な洗浄しとしては低刺激で優れた洗浄力のあるココイルメチルタウリンNaと泡立ちの良いラウロイルアラニンNaを配合しているため男性の頭皮も適度に洗うことができ、かつ色落ちを防ぐ効果を期待することができます。
また補修成分として5大必須成分である加水分解ケラチン・セラミドα・ラノリン脂肪酸・脂肪酸グリセリドα・リンゴ酸が配合されいているため、ヘアダメージからの色落ちも最大限に防ぐことができます。
保湿の観点からも11種類の保湿成分が配合されいてるためしっとりと洗い上げてくれます。
MARO17 コラーゲンスカルプシャンプー マイルドウォッシュ

MAROのスカルプシャンプーは男性特有の皮脂汚れをしっかりと落としながら、マイルドな保湿力と豊富な保湿成分の配合でカラーのケアにも効果的な一本です。
シャンプー後の好スッキリ感や爽快感、清潔感のある香りは男性好みの使用感で申し分ありません。
ノンシリコン処方ということもありセンターパートやマッシュスタイル、メンズのミディアムスタイルなどの少し長さがある方だと若干騎士磨きになる可能性があります。
その場合はトリートメントも併用することをおすすめします。
&GINO プレミアムブラックシャンプー

男性の頭皮の洗浄と保湿そして栄養補給に特化した&GINOのプレミアムブラックシャンプーはクレイ(泥)の力で頭皮の汚れを吸着しつつ、アミノ酸系洗浄成分で優しく洗い上げてくれるためカラーの色素流出も抑えてくれます。
さらにヘマチンやメリタンなどのダメージ補修成分も豊富に配合されいているためダメージによるカラーの色落ち対策にも効果的。
また各種植物エキスもしっかりと配合されいているためカラー後のパサつきや乾燥も防いでくれるためカラーケアシャンプーとしても使い勝手のいい一本です。
バルクオム THE SHAMPOO

スキンケアブランドであるバルクオムのシャンプーは頭皮と髪の両方をケアしてくれるシャンプーですが、アミノ酸系洗浄成分や豊富な保湿成分も配合されていることでヘアカラーの維持にも効果を発揮してくれます。
また加水分解シルクなどのダメージ補修成分も配合されいてるためキューティクルを整えカラー色素の定着をサポートする働きもあります。
粘りと弾力が持続する泡が心地よく、髪が擦れることでおこるダメージの進行も防いでくれます。
アンレーベル CO モイスト シャンプー

超高圧浸透型ハイドロコラーゲン配合でカラーによるダメージが気になる男性におすすめなのがアンベールのモイストシャンプー。
適度な洗浄力と沢山の保湿成分がダメージの進行を抑え、キューティクルを保護してくれるためカラーの色落ち対策にも効果的です。
よくに髪のが硬くゴワつきがちな男性の髪とも相性のいい一本です。
頭皮の状態を踏まえたシャンプー選びをするようにしましょう!

ヘアカラー当日の色をキープさせるために効果的なアイテム
ヘアカラー当日から1週間程度はまだ色素の定着が不安定で色落ちがしやすい状態です。
先にご紹介したシャンプーはもちろん、どんなシャンプーでケアを行うかで色の持ちは変わってきます。
そこでさらにおすすめなのがカラーシャンプーやカラートリートメントです。
カラーシャンプーとは?
シャンプー自体に色素が配合されいているシャンプー。
洗うたびに髪に色を補給すし色落ちを緩やかにする効果がある。
特に、アッシュ系やピンク系などの色落ちしやすいカラーの維持に効果的です。
カラートリートメントとは?
トリートメント自体に色素が配合されいているトリートメント。
髪の表面に色素を付着させることで髪のケアと染めを同時に行うことができる。
1回の使用で劇的に髪色が変わるわけではなく、使うたびに徐々に色が定着していく。
カラーシャンプーは色落ちを直接的に補修し髪色を長くキープする上で効果的ですが、 毎日使うと色が濃くなりすぎたり、ムラになったりする可能性がある。
そうすると色味を変えたいとなった時にカラーチェンジができなくなる場合もあるため、色味によって使い分けもしていきましょう。
また、カラートリートメントにおいては髪の表面に色素を付着させるだけなので、地毛の色を明るくすることはできません。
黒髪にはほとんど変化が見られないため注意しましょう。
【要注意】色持ちが悪くなるNGシャンプー

前述したようにカラーの色持ちには毎日のシャンプー選びが重要です。
間違ったシャンプーを選んでしまうと頭皮や髪のケアができないだけでなく色落ちを加速させてしまう場合も・・・
ここではヘアカラーした髪の毛との相性があまり良くないシャンプーの特徴を4つお伝えしていきますので合わせて参考にしてみてください。
洗浄力が強すぎる
洗浄力の高い高級アルコール系シャンプーはか髪の表面にあるキューティクルを過度に開くことでヘアカラーの色素まで洗い流してしまいやすいため注意をしましょう。
また、髪や頭皮に必要な油分まで奪いすぎてしまい乾燥やダメージを引き起こしやすくなります。
特にカラーリング後の髪は特にデリケートなので、刺激が強い洗浄成分は避けることをおすすめします。
「メンズシャンプー」と謳われているものや市販で購入できるものには特に多く含まれている場合があるため成分表をよく見て選ぶようにしましょう。
代表的な高級アルコール系の成分にはラウレス硫酸Na、ラウリル硫酸Na、オレフィンスルホン酸Naなどがあります。
刺激の強い成分が多く配合されている
パラベンなどの防腐剤やサリチル酸などの殺菌効果のある成分には髪のpHバランスを崩したり、キューティクルを傷つけたりする可能性があります。
キューティクルがダメージを受けると髪内部の染料が流出しやすくなり、結果として色落ちを早める原因となるため低刺激なシャンプーを選ぶことが重要です。
清涼感が強すぎる
メンズ用シャンプーに配合されていることがお多いメントールやハッカ油などはスーッとした清涼感があることで夏用のシャンプーとしても人気です。
ですがこれらの成分は髪のキューティクルが開きやすくしたり、頭皮を乾燥させたりする場合があるため高濃度で配合されているものには注意をしましょう。
アルカリに傾きやすい
シャンプーのpH値は通常弱酸性ですが、中性〜アルカリ性に近いシャンプーもあります。
髪は弱酸性の時にキューティクルが閉じ、安定した状態を保ちます。
アルカリ性のシャンプーはキューティクルを開かせてしまうためカラー色素が流出しやすくなります。
上記のような成分が配合されている物を使用していると知らず知らずのうちにカラーがどんどん落ちていっている可能性がありますよ!

シャンプー以外の色持ち対策4選

そのほかヘアカラーを長持ちさせる上で効果的なものは何かありますか?
シャンプー選びだけではなく以下のような日々のちょっとした工夫で、さらにヘアカラーを長持ちさせることができます。
ここではヘアカラーをされている男性に知っておいてほしい4つのポイントについて解説していきます。
最低でも24時間以内はシャンプーしない
ヘアカラーをした当日のシャンプーは控えるようにしましょう。
ヘアカラー直後の髪はまだ色素が完全に定着していない状態になります。
最低でも24時間(できれば48時間)はシャンプーを控えることで、色素が髪の内部にしっかりと定着するのを促し、色落ちを防ぐことができます。
とはいえ頭皮のかゆみや痛みがある場合は色落ちを気にするあまりシャンプーを我慢してると頭皮トラブルの原因になる場合もあります。
その場合は我慢せずにシャンプーをしましょう。
1日の後半から終わりに近い時間帯であればその後汚れたり汗をかいたりするリスクも少なくなるためシャンプーをしないくてもいい場合が多いですよ!

アウトバストリートメントを使用する
シャンプー後や外出前はヘアオイルやヘアミルクなどのアウトなバストリートメントでヘアケアを行いましょう。
ドライヤーの熱や乾燥そして摩擦などの外部刺激は、髪のダメージを促進しカラーの色落ちを早めます。
ヘアミルクであれば保湿と補修ができ、ヘアオイルであれば集中的なダメージ補修ができることはもちろん紫外線対策や見た目のツヤ感アップにも繋がります。

ヘアミルクとヘアオイルの違いと効果的な使い方【現役美容師が解説】
美容室での定期的なヘアトリートメント
定期的な集中ケアとして美容室のでトリートメントを行いましょう。
「トリートメントは家でも毎日やっている」と思われる方もいるかもしれませんが、美容室でのトリートメントには市販品よりも濃度の高い有効成分が多く含まれており髪の内部まで浸透しやすいように作られています。
また、効果も持続しやすくなっているため定期的な集中ケアとしてカラーの色持ち対策とてしてはもちろんダメージ補修効果による定期的なヘアkラーの継続にも効果的です。
カラーの頻度
色落ちが気になるからといって、頻繁にカラーリングを繰り返してしまうと髪への負担が大きくなります。
過度なカラーリングは髪を傷つけ、キューティクルをさらに開きやすくするため結果的に色落ちを早める可能性も。
前述したようのカラーシャンプーやトリートメントで色持ちを良くし、アウトバストリートメントやサロントリートメントでケアをしつつカラーの頻度を少しでも減らすことで髪を労わりながらヘアカラーを継続することができます。
特に髪の長い方は根本のリタッチカラーを間に挟みながらカラーをすることもおすすめします。
【注意点】パーマや縮毛矯正とヘアカラーの組合せ

カラーはもちろん、同時にパーマをかけている男性もいらっしゃるかと思いますが、カラーとパーマや縮毛矯正の組み合わせることで色落ちを早めてしまう可能性があるため注意が必要です。
ここではその理由について解説していきます。
薬剤による影響【還元】
パーマや縮毛矯正の背術の際は1剤と2剤の2種類の薬剤を使用します。
最初に使用する1剤は還元剤であり、求める髪の形状(カールかストレートか)にするためシスチン結合で結びついてい本来の髪の結合を一度切り離す作用があります。
それだけではなくヘアカラーの色素自体を分解してしまう可能性があるため根本的にヘアカラーとの相性は良くありません。
またパーマや縮毛矯正の薬剤はアルカリ性のため髪のキューティクルを開き、色素が流出させやすくもします。
熱によるダメージ
熱によるダメージも色落ちを加速させます。
特に縮毛矯正では高温のアイロン(基本的には100℃以上)でプレスすることで髪を真っ直ぐにします。
この過程において髪のタンパク質が変性し、そもそもカラー剤の浸透が悪くなってしまいます。
それだけでなく既に定着している色素が壊れたり、キューティクルが剥がれやすくなったりして、色落ちを促進します。
パーマの施術においても髪質や希望のスタイルによっては加温機などを使い熱の力で薬剤の反応を促さざるを得ない場合も。
上記の理由からパーマや縮毛矯正の施術は、多かれ少なかれキューティクルにダメージを与えるため髪の内部の色素が外に流れ出しやすくなり、色持ちを悪くさせます。
髪の毛内部の構造の変化
前述したようにパーマや縮毛矯正は1剤と2剤、2つの薬剤を使用することで髪の内部の結合を切断、そして再結合させることで形状を変えます。
この過程によって髪の内部構造が変化しカラー色素が定着しにくくなったり、流出しやすくなったりすることがあります。
色持ちを考慮した施術の順番
髪への負担を軽減する薬剤や前処理剤、技術の進歩による同時施術が可能な場合もありますが基本的には髪へのダメージが大きということは念頭においておきましょう。
また、パーマや縮毛矯正によって髪のダメージレベルが均一ではない場合は色むらになりやすいというリスクも。
原則どちらも行う場合は最低でも1週間ほど時間を空けることをおすすめしますが、場合によっては同日に行わざるを得ない場合もあるかと思います。
その際はパーマ・縮毛矯正をしてからヘアカラーを行うようにしましょう。
先にヘアカラーを行いその後にパーマやカラーをしてしまうと、髪の結合を切断する際にカラーの色素も分解してしまうことで色落ちが進んでしまうリスクが高くなります。
特にハイトーンのカラーや色素が薄いカラーの後のパーマ・縮毛矯正の場合は顕著に色落ちがしやすいため注意をしましょう。
とはいえ縮毛矯正の後は髪の内部にカラー剤が浸透しにくくなり、染料がうまく発色しづらくなることがあります。
特に、明るい色にしたい場合や、透明感のある色を出したい場合に影響が出やすいため事前に美容師さんともしっかり確認をしましょう。
ヘアカラーに関するFAQ
ここでは色落ちだけでなくヘアカラーについてよくお客様からいただく質問について回答していきます。
シャンプは毎日しないほうが長持ちする?
【YES】
髪の毛は濡れることでキューティクルが開き髪の毛内部の色素が流出しやすい状態になります。
また、刺激が少ない洗浄成分であるとはいえシャンプーをするたびに、髪の内部に定着した色素は多少なりとも洗い流されてしまいます。
特に洗浄力の強いシャンプーを使用すると、より色落ちが早まります。
ヘアカラーの色持ちがよくなる最適な頻度はありますか?
【YES】
正確な頻度としては髪の状態や色味によって個人差はあります。
とはいえ頻繁にカラーを行うとダメージが進行し色落ちしやすくなるだけではなく、そもそも染まりづらくなる場合もあるため注意が必要です。
一般的なショートやベリーショートの男性であれば月に一度のカットである程度ダメージのある毛先をカットし、さほど気にせずへカラーを行ってもよいと思います。
合わせてパーマを空ける場合や髪を伸ばしている途中であれば毎月の毛先までのカラーではなく、間に根本だけのカラー(リタッチカラー)を挟むことで色落ちしづらい髪を育てることができます。
シャンプー時のお湯は熱すぎると色落ちしやすい?
【YES】
お湯の温度が高ければ高いほどキューティクルの開きが大きくなってしまい色素が流出しやすくなります。
また、一部の染料によっては高温だと溶解しやすいものもあるため注意しましょう。
自宅でのトリートメントは毎日したほうがいい?
【YES】
男性の場合、髪が短い方だとそもそもの習慣としてトリートメントをつけない等方もいるかと思いますが、へカラーをしている場合は必ず行いましょう。
毎日のケアによってダメージの進行を抑え、必要以上のカラー色素の流出つまり色落ちを防ぐことができます。
紫外線対策はどんなことをすればい?
紫外線対策としては帽子をかぶる、日傘を刺すなどが効果的です。
直接的なケアアイテムとしては髪の毛用の日焼け止めスプレーなどもあるため紫外線が強い日などは効果的に使うようにしましょう。
カラーの褪色防止はもちろんですが、ダメージ予防にも効果的です!


市販のカラー剤を使ったセルフカラーはあり?
【NO】
今回の色持ちという観点からお伝えすると市販のカラー剤については推奨していません。
コストを抑え自宅で手軽にできるというメリットはありますが、基本的に市販のカラー剤は落ちやすいというデメリットがあります。
もちろんそれだけではありません。
希望の色にできないことが多い場合やダメージが出やすく、ムラになりやすいというデメリットもあるためできるだけ美容室でのカラーをするようにしましょう。
【意外】色落ちによるメリット
今回はへカラーが長持ちする方法やシャンプーについて解説してきました。
せっかく染めたヘアカラーがすぐに落ちてしまうのはもちろん残念な部分もありますが、場合によっては色落ちすることでメリットもあります。
ここではそんな色落ちのデメリットについていくつかご紹介していきます。
色の変化を楽しめる
染めたての色から徐々に色が抜けていく過程を楽しむこともできます。
例えば、アッシュ系カラーは最初はグレー感(くすみ感)や青みが感じられますが落ちすると透明感のあるベージュやアッシュブラウンに変化していく場合が多いです。
ピンク系のカラーにおいても、最初は鮮やかなピンクですが色落ちするとピンクベージュやミルクティーベージュのようなまろやかな色味に変化することがあります。
頻繁にカラーが難しい場合やなるべく長く一度のカラーを楽しみたい方は初めに色落ちも考慮したオーダーをしてみましょう。
一人一人違う髪質にあった薬剤を配合を変え施術させていただきます。
次のカラーに影響しにくい
前回のカラーが髪の毛に残っていると希望のカラーができない場合があります。
特に反対色のカラーにしたい場合(暖色系のカラーと寒色系のカラーなど)は色素が残留していると希望の色味によっては一度ブリーチをして脱色場必要になる場合も。
髪の負担も軽減できる場合も
色落ちの過程を楽しむことを前提とすれば、あえて色持ちの良いカラーを選ばず頻繁なカラーリングの回数を減らせる場合があります。
その結果、薬剤による髪への負担を全体的に軽減できる可能性もあるのでパーマや縮毛矯正との並行した施術や乾燥やパサつきによる見た目の印象を損なうリスクも下げることができます。
【まとめ】最適なシャンプーでヘアカラーを楽しもう
ヘアカラーを長持ちさせるためには毎日のシャンプーがカギになります。
よく理想のカラーになりご満足いただいたお客様から「シャンプーしたくない」と言われることもありますが、なるべく色が落ちづらいシャンプーやカラーシャンプー・カラートリートメントのように頭皮や髪のケアも行いながら色素のケアができるものもあります。
お気に入りのヘアカラーを健やかに楽しむために、最適な一本を見つけるための参考にしてみてください。